活動方針・理念・設立経緯

活動指針・理念・設立経緯

会長挨拶

当協会は、現在、全国47都道府県と、3政令指定都市(川崎、横浜、神戸)にある各自閉症協会50団体により組織されそれぞれその地域で活動を行っています。
これらの協会とともに、自閉スペクトラム症の方やそのご家族が安心して生活できるよう、会員のご意見を汲み上げて国に働きかけていくのが当協会の使命です。
毎年、厚労省、文科省に、また内閣府、国交省、経産省などにも、要望書を提出しています。
私自身は、札幌で医学部の学生であった時に、自閉スペクトラム症に興味を持ち、卒業後東京に戻り、3年間大学等で研修をした後、世田谷にあった全国で一番大きな自閉症の病院に奉職しました。
ここで、自閉スペクトラム症の幅広さを勉強させてもらいました。
医師になった頃に、自分の子どもの視線が合わないことに気づき、診断基準から自閉症と診断しました。
その子は40歳を超え、現在は入所施設で過ごしています。約40年間、自閉スペクトラム症の方々と過ごしていますが、自閉スペクトラム症の支援は奥が深く、医療のみではなく、福祉、教育、就労、司法など様々な分野の連携が必要です。
現在も、当事者関連団体、医療施設、福祉施設、特別支援教育、司法関連などの分野の方々と協働しています。

自閉スペクトラム症の人は裏表がなく、自分の気持ちを率直に表すため、世間からは誤解を受けることもありますが、心の純粋な愛すべき人々だと考えています。
自閉スペクトラム症の人々が社会に合わせるために努力するのではなく、社会そのものが自閉スペクトラム症の人達に住みやすい社会になることを期待しています。
各地の自閉症協会と連携して、そのような社会の実現に努力したいと思っています。

2022年9月
一般社団法人 日本自閉症協会
会長 市川宏伸

50周年の歩み

設立経緯

 昭和40年代まで、自閉スペクトラム症の子どもは就学猶予とされ、また、親の子育てが原因であるという心因論が親を悩ませてもいました。

 1955年(昭和30年)頃から、自閉スペクトラム症の相談を受ける場所がでてくるようになり、このような相談機関や医療機関で出会った様々なグループの親たちが声をあげ、全国各地で親の会を設立し、1967年(昭和42年)全国組織に向けて第1回目の会合が行われました。

 1968年(昭和43年)5月19日には常陸宮殿下同妃両殿下ご臨席のもと第1回全国大会が開催され、一般社団法人日本自閉症協会の母体である自閉症児者親の会全国協議会が創立されました。

法人組織への変換

 それまで各地域で活動してきた親の会の集まりであった任意団体、自閉症児者親の会全国協議会は、1989年にそれまでの20余年の活動の歴史と、障害者団体としての活動が認められ、法人としての認可を受けることになりました。親だけでなく、専門家も一体となった社団法人日本自閉症協会の誕生になります。

 2014年に一般社団法人になり、会員一人一人が個人会員として協会に参加する形から、各地の自閉症協会が団体会員として参加することになりました。

沿革

1968年 親たちが各地で設立した親の会を全国組織とし、”自閉症児者親の会全国協議会”を設立
1969年 自閉症児が主な対象の情緒障害学級が杉並区に開設
1979年 養護学校教育の義務制が実施。障害児の全入
1981年 日本初の自閉症成人施設「あさけ学園」開設
1987年 全国自閉症者施設協議会設立
1989年 社団法人日本自閉症協会となる
1990年 電話による療育相談開始
2002年 自閉症児が加入できる保険を創設
自閉症・発達障害者支援センター運営事業が開始
2004年 超党派の議員立法により発達障害者支援法が成立
2010年 発達障害が障害として障害者自立支援法、児童福祉法において明確化
2014年 一般社団法人への移行
2016年 超党派の議員立法により「発達障害者支援法の一部を改正する法律」が成立

設立50周年記念式典と50周年記念誌

日本自閉症協会は2017年に創立50周年を迎え、50周年記念式典を開催しました。

また、これまでの活動をまとめ、これからの未来をに向けた取組を掲載した50周年記念誌「自閉症 過去・現在・未来ー50年を共にあゆんでー」を発行しました。