自閉症スペクトラムや発達障害に関する基礎知識
     (日本自閉症協会Web委員会作成)
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【目次】
発達障害について
自閉症スペクトラムについて
自閉症スペクトラムの理解と支援
 
 最近は、「発達障害」という言葉が多くの方に知られるようになってきました。しかし、どのような障害なのか、どのような支援を必要としているのかについては、良く理解されていないことが多いように感じられます。
 発達障害者支援法では、「発達障害」について次のように定義されています。

 「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」(発達障害者支援法における定義 第二条より)

 次の図はDSM-5に基づいた「神経発達障害」のおよその概念図です。「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害」は最近では同じ特徴を持つものとして考えられるようになっていることから、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-5)を参考に「自閉症スペクトラム」と表示しました。
 「知的障害」を併せ持つ人もいます。
 「トゥレット症候群」や「吃音症」など他にも「発達障害」に含まれますが、図にはすべてを記載していませんのでご了承ください。  障害ごとに違いがあることや、複数の障害が重なっているケースも少なくないことから「発達障害」というだけでは、その方の困難とすることがわかりません。それぞれ、得意な事、苦手なことがあり、違いがありますので、一人一人の方のことや個々の障害のことについて理解していただき、必要に応じた支援をしていただきますようお願いいたします。
   
 

 以下は「自閉症スペクトラム」についておよその傾向を簡単に記載したものです。(医療機関では「自閉スペクトラム症」と表現されることが多くなっています。)
 人は誰でも違いがあり、以下のような傾向があっても、それが障害であるのか、個性であるのか、一般の方には判断が難しいこともあります。心配な場合は、医療機関や発達障害者支援センターなど、専門機関にご相談ください。

  • 知的障害ではありません。なお、知的障害を併せ持つ人もいます。
  • コミュニケーションや社会性に特徴があります。
     他の人の視点、気持ちに気づきにくく、自分の思いが強いため、会話ができる人でも、相互のやりとりに難しさを感じることがあります。
     抽象的な表現は苦手な傾向があります。絵や写真など視覚的にわかる説明や短く具体的な言葉などの工夫をしていただくと伝わりやすくなります。
  • いつもと同じ状態ややり方を好む、興味の幅が狭くこだわりが強いなどが感じられます。
  • 刺激への過敏が見られる人や逆に鈍感な人もいます。
  • 「自閉症」「広汎性発達障害」「アスペルガー症候群」「高機能自閉症」などは共通した特徴を持っており、2013年5月にアメリカ精神医学会が改定した診断基準(DSM-5)により「自閉症スペクトラム」や「自閉スペクトラム症」と呼称されるようになりました。

 この特性を持つ人がどのくらいいるのかについては、機関によりさまざまな数値が言われており、過去には1%程度との見方が多くされていましたが、最近では20〜40人に一人(約2.5〜5%)は存在する可能性が指摘されています。男女では男性が多く3:1程度と言われています。
 
【詳しい説明】  自閉症スペクトラムの理解と支援