2004年12月1日 参議院内閣委員会議事録(抜粋)

 当議事録は2004年12月1日に開催された参議院内閣委員会の内、発達障害者支援法に関係する部分を抜粋し読みやすいように整形したものです。(出所:参議院ホームページ)

【目 次】
(目次についての補足説明)  各議員の発言および答弁につきましては、発言単位に番号をつけ、さらに議員の発言につきましては中で触れられていることが分かるように主な言葉や要約を記載しております。この内容はホームページ委員会が読み取り作成したものであり、文責はホームページ委員会にあります。必要なことを探しやすくすることに重点をおいて作成しておりますので、この部分では内容についての正確なご理解をいただくことはできませんので、その旨ご了解をいただきますようお願いいたします。
 
神本美恵子参議院議員
 岡崎トミ子参議院議員
 黒岩宇洋参議院議員
 近藤正道参議院議員
 採決
 附帯決議案提出および採決
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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○委員長(高嶋良充君)
 次に、発達障害者支援法案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
 ***** 1-1 *****
○神本美恵子君
 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。発達障害者支援法案につきまして御質問させていただきます。
 この発達障害者支援法案というものが立法された。これは議員立法という形で、超党派で議員の皆様方が、これまでの障害者関係の法律や施策の中で谷間に置かれてきていたいわゆる発達障害児・者に対する支援が必要だということで、御努力をなされて作られた法律案であるということは承知しております。
 実は、この内閣委員会で、さきの通常国会では障害者基本法の改正につきまして審議をいたしました。それからまた、これまでの障害者施策全体の中でこの発達障害者支援法案というものがどのように位置付くのか。私もこの改正障害者基本法を議論する際に、やはり障害者に対する厳然としてある今の差別をなくしていくこと、あるいは障害の有無にかかわらず一人一人の人権が尊重されて、この社会の中で自己実現をし、社会参画をし、幸せな人生を地域の中で生きることができる、そのために障害者施策の基本として、基本法には何を盛り込むべきか、何がどういう方向を目指すべきかというようなことを議論してまいりました。
 国際的な流れも、社会の中で障害の有無にかかわらず構成員として自己実現をしていくという、いわゆるインクルージョンという方向が示されておりますので、そういった観点から、この発達障害者支援法案というものを読ませていただいたときに幾つかの懸念事項を感じておりますので、この法案の成立を待ち望んでいらっしゃる方々が多くいらっしゃることも十分承知しながら、それを受けて立法をされたという議員の皆様の御努力にも敬意を表しながら、あえて懸念事項を幾つか申し上げ、御質問をさせていただきたいと思います。
 実は、私も議員になる前、小学校の教員をしておりまして、その中でいわゆる障害、様々な身体的な障害や知的障害、自閉症と言われるような子供さんたちも一緒に学んできた経験があります。その中に、よく考えてみますと、ここで定義されている発達障害と言われるような子供さんも、ああ、あの子がそうだったのかなと思うような子供さんもいらっしゃるんですけれども。
 例えば、普通の通常学級の中でその子が奇声を上げるとか、机にじっと座っていないで授業中に動き回るとか、そういったときに、私も担任の一人として最初は、この子に個別に付き添ってくれる先生がいたらどんなにいいだろうと、学級全体を考えながら思ったことがあります。あるいは、授業参観のときにその子が大きな声を出すと、保護者の中には、あんな子、何でこの学校に来ているの、あんな子は障害児学校、特殊学校があるんだからそっちに行けばいいのにというような声も幾つも聞こえてきました。
 しかし、一緒に子供たちと、ほかの子供たちと一緒に生活する中で、だんだん奇声の声が小さく、大きな声で叫声を上げるというような、そういう声が小さくなったり、それからほかの子たちがその子のことを理解して、一緒に遊んだり学んだりできるようになってくるというようなことも経験しましたので、この発達障害者支援法案というものが、これまで光が当てられなかった、谷間に置かれていたという人たちへ光を当てる趣旨で作られたにせよ、そのことが、もしかしたらこれまで障害、これまでの障害児と言われてきた人たちに当てられている差別と同じようなことにならないかということを懸念しながらの御質問でございます。
 ちょっと前置きが長くなりましたけれども、それで、この改正された障害者基本法では、その一条に、障害者の自立及び社会参加の支援ということが明記されております。また、第三条では基本理念として、何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならないということが明記されてございます。この発達障害者支援法案でも、目的の中に、自立及び社会参加に資するようというふうに明記をされております。
 先ほど言いましたように、国際的な議論の方向性としても、障害をあるがままに受け入れて、あるがままに受け入れて、その本人の自立とそれから社会参加を阻む環境的な要因をこそ取り除いていくべきだというような方向に、環境的な阻害要因を取り除くための支援サービスというような方向に行っていると思うんですけれども、本法案における自立と社会参加、あるいは差別禁止、権利擁護といったこのことについて基本的にどのようにお考えかということをお尋ねしたいと思います。
 
***** 1-2 *****
○衆議院議員(山井和則君) ○神本美恵子君
 ありがとうございました。
 是非とも改正障害者基本法、これもまだまだ十分なものとは思えませんけれども、その目指している方向性の中でこの支援法もあるんだということを確認いただいたと思います。
 次に、具体的に条文に沿っていきたいんですけれども、この発達障害の定義について、第二条で、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害というふうに定められております。
 これは厚労省にお伺いしたいんですけれども、発達障害というのが脳機能の障害との関連で確かに医学的にそういう説明がなされる場合が多いことは承知しておりますけれども、これはあくまでまだ予測の段階であって、確定されたものではないというふうに聞いております。そういった段階のものを、法律の中で発達障害とは脳機能障害であるというふうに断定されているその、断定というか、ここで定義付けようとしているその根拠は何なのかということを一点と、それから、政令で定めるものをいうというふうになっております。この政令で定めるといった場合の基準は何なのか。それから、その定める場合、どのような手順でこの発達障害であるというような対象が決定されるのかという点についてお伺いをします。
 
***** 1-4 *****
○政府参考人(塩田幸雄君)
 発達障害とは、必ずしも知的障害を伴わないわけですけれども、例えば他人との人間関係を築くのが困難であるなどの特徴を有する障害とされておりまして、自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害などがこれに当たると言われております。WHOの国際疾病分類、ICD10と申しますけれども、におきましても心理的発達の障害等に分類され、定義がされているところでございます。
 自閉症に関しまして、過去には母親の愛情不足が原因と主張されたこともありましたけれども、現在ではこれらはいずれも脳機能の何らかの障害に基づく発達の障害と理解されております。現時点では原因を特定するには至っていませんけれども、脳の画像解析あるいは脳内ホルモンとの関係などについて研究が進められていると理解しております。引き続き、厚生労働科学研究などにおきまして発達障害の原因解明と治療法の開発について研究を進めてまいりたいと考えております。
 今後、政令におきまして具体的な対象範囲の検討を行うに当たりましては、既存の障害者福祉施策との関係あるいはこの法案の趣旨を踏まえまして、専門家を始め関係者あるいは広く国民の声を伺いながら、パブリックコメントの聴取なども行いながら丁寧に対応してまいりたいと考えております。
 
***** 1-5 *****
○神本美恵子君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○神本美恵子君
 ですから、要するに脳機能障害であるというような定義はされていないんですよね。ですから、ですからというか、そういうまだ根拠が明らかに、原因が明らかになっていない、何を、どの範囲を発達障害というかというふうなことが判断基準が明確になっていないものを法律で定義付けていいものかということに対する疑問を呈しているわけです。
 これは、もう私のところにもこれ是非通してほしいというファクス、メールと、これは本当に今慌てて通すべきではないと、もっと慎重に考えてするべきだというようなファクスをたくさんいただいているんですけれども。そのいただいた中で、科学的にきちんと定義付けられないものを発達障害というふうに、小さい段階にあなたは発達障害ですというふうにレッテルを張られて、発達障害があるからというふうに薬をたくさん投与されて、そのために自分を自殺に追い込んだりうつ状態になったりというような事例がありますというようなこととか、それから、以前アメリカで銃の乱射事件があって大きな社会問題になったその背後に、この発達障害の早期発見、早期支援という名の下に薬漬けにされた子供たちだったというようなことも、これ事実かどうか知りませんが、そのいただいたファクスの中にあるんですね。
 ですから、そういったことを考えますと、この二条で定義されているものが、まだ予測の段階のものをこういうふうに定義して、そういった方向に行くんではないかという懸念を私はまだ抱いております。
 それから、それで、厚労省の資料の中に小中学生の六%がこの発達障害の疑いといいますか、の子がいるというふうに調査室からいただいた資料の中にあったんですけれども、その六%というのはどういうふうな調査で出てきたものなのか教えていただきたいと思います。
 
***** 1-8 *****
○衆議院議員(福島豊君)
 先生の御指摘について、立法者の立場からこれ是非コメントをさしていただいた方がいいと思いますので、発言をお許しいただきたいと思います。
 一つは、脳の障害であるということについて確立されていないのではないかと、こういう御指摘であろうかというふうに思います。
 自閉症にしましても注意欠陥多動性障害にしましても、現在の様々な精神医学的な、また神経科学的な研究ではその機能の異常というものが指摘をされている、それが私は共通の認識だろうというふうに思います。ただ、しかしながら、確定をしていないというのは、その原因が一体どこにあるのかということについてはそれを確定するまでには至っていないけれども、ただ、画像で見れば、例えば脳の様々な代謝の状態でありますとかそういうものに変化が見られる、これも一つの所見でありますし、脳波の異常も往々にして合併することもあると、そしてまた様々な病理学的な診断におきましても、これもまた知見が様々なんでありますけれども、いろいろなことが報告されております。ですから、研究者の共通する認識は、何らかの機能的な障害がベースになってこういうことが起こってきているということではないかと思います。
 ただ、問題は、その何らかの機能的障害というのが一体どこなのかということについてはまだ諸説があって確定するに至っていないと。ですから、まあ推定されるという言い方になるわけでありますけれども、しかしこのことは、研究者の間で大方のコンセンサスとして何らかの障害があると、機能的な障害があるということを否定するものではないと私は理解しておりますし、そうした考え方に基づいて本法案における提案をさしていただいたと、これがまず第一点でございます。
 そしてまた、こうしたことがレッテル張りになるのではないかという御指摘だと思います。
 これは大変大切なことでありまして、何のためにこの法案を提出したかというのは、こうした障害というものを早期に発見をして、そしてそれを支援をすると、むしろその支援をするというところが大切なんであります。この子はかくかくしかじかの、例えばICD10の分類でいえばこういう疾病であると、こういう障害であると、こういうことを決め付けるということが大切なのではなくて、むしろそれに対しての早期の支援をいかに図るのかと、ここのところに力点があるわけであります。
 ですから、先ほど薬漬けという話がありましたけれども、多分これはADHDに対してのアメリカでは非常に薬物療法というものが広く行われておりまして、これに対しては賛否両論があるということも事実であります。日本では同じような状況にはなっていませんけれども、こうした診断でありますとか治療でありますとか、こういうことについては当然、レッテル張りをしてはいけないのと同様に、本人そしてまた保護者の方の意向というものを十分配慮しながらやっていかなければいけないということもこの法案の中には書き込ませていただいておりまして、要は、どのように早期から対応するのかということが大切だと、そういう考え方に基づいて立法作業を行ったということであります。
 
***** 1-9 *****
○政府参考人(山中伸一君)
 先生から、子供たち、学校に学ぶ子供たちの六%程度というその数字をどういう形で出てきたのかというお尋ねでございましたが、平成十四年に文部科学省が調査を実施いたしまして、学習障害、注意欠陥多動性障害、高機能自閉症等、通常の学校に在籍します特別な教育的な支援を必要とする可能性のある子供たち、この全国的な状況を把握しようと、それで今後の支援のための基礎資料としようということで実施したものでございます。
 調査方法といたしましては、約四万人でございますけれども、小学校一年から六年、中学校一年から三年、この児童生徒を対象にいたしまして、質問事項を提示いたしまして、これに基づいて担任の教師と複数の教員の判断によって回答をしていただいたというものでございます。
 では、その質問項目でございますけれども、これにつきましては、学習障害あるいは注意欠陥多動性障害等、研究者の間で信頼性の高いアメリカのチェックリスト等、こういうものを基にいたしまして教育心理学あるいは児童精神医学等の専門家の調査研究会で検討を加えまして、あるいは学習障害等の関係団体の代表の方からも意見を伺った上でそういう質問項目を作成したというものでございます。
 また、調査基準につきましては、質問の試行によって信頼度を確認すると、あるいは外国の調査で利用された基準というふうなものも参考にして設定したところでございます。そのような形で約四万人の子供たち、で、これはあくまでも担任の教員の回答に基づくのでございまして、医師の判断、診断とか、そういうものを経たものでございませんので、直ちに障害と判断することはできないと思いますけれども、それによって六%程度の割合で通常学校に在籍しているということが明らかになったということでございます。
 
***** 1-10 *****
○神本美恵子君 ○政府参考人(山中伸一君) ○神本美恵子君 ○衆議院議員(山井和則君) ○神本美恵子君 ○衆議院議員(山井和則君) ○神本美恵子君
 削除された経緯は分かったんですけれども、七条、八条と続けて読んでいくと、学校に上がったら、上がるというか、保育から教育になったらこれはともに学ぶことは前提じゃないのだなと普通なら考えてしまうんです。なぜそう考えるかというと、今の障害児教育、日本の施策が分離、別学ということがもう大前提になっていますので、どうしてもそういうふうに考えてしまうところの懸念を持ちます。
 障害者基本法の教育の部分でも、それから附帯決議でも繰り返し、分け隔てられることなく、これからはともに学ぶ教育の方向を目指すんだということが書かれておりますし、サラマンカ宣言のインクルーシブ教育もそうですし、それから今議論されております障害者権利条約もそういった方向で、選択権は親にあると、ニーズは親が判断して選択するんだというようなことも書かれております、議論されておりますし、それから、OECDの学力到達度調査、PISA調査でも、この障害児教育は統合教育をやっているところの方が学力到達度も上位にあるというような結果が出ております。
 そういったことから考えても、是非、私はその発達障害者の、この法案は対象はそうですけれども、これまでの障害児と言われる子供たちもそういった方向に教育が向けられていくべきだというふうに思って、この後、たくさんそのことを言おうと思ったんですけれども、文科省に最後に、今文科省は特別支援教育ということでガイドライン、この小中学校におけるLD、ADHD、高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドラインというものを作られておりますが、これはいわゆるLD、ADHDの子供たちのみが対象にされております。ですから、統合教育的な特別支援教育というものの中身が、従来の障害を持っている子供たちは対象外にされるのではないかというふうな懸念も障害児の親御さんたちからたくさん届いているんですけれども、そこはどういうふうな関係になるんでしょうか。
 
***** 1-17 *****
○政府参考人(山中伸一君)
 先生御指摘のガイドラインでございますけれども、これは発達障害につきましては、先生も御指摘のように、従来、学校教育においても障害としてとらえられていなかった学習障害等の、学習障害につきまして、これを障害として認めていって、学校教育の中でも把握していって、学校の教育あるいは教育関係者もそういう学習障害ということを持つ子供たちにしっかりとした支援体制を整備していこうということを考えたところでございます。
 こういう課題、文部省で学習障害についての検討を始めましたのは平成四年でもございましたし、緊急にかつ重要に取り組むべき課題ということから、学習障害につきましてのガイドラインを今年の一月に作成いたしまして、そして各学校あるいは教育委員会あるいは関係機関とも連携しながらしっかりとした体制を組んで、連携して取り組んでいこうということを示したものでございます。
 一方、文部科学省におきましては、学習障害の児童を含めまして、障害のある児童生徒一人一人の教育ニーズに対して適切な教育を行っていこうと、そういう考え方で特別支援教育というものを推進しようということを考えておりまして、障害のある子供たちに対する支援体制のモデル事業というようなものも実施しているというところでございます。
 この中では、各学校の校内委員会の設置、あるいは学校の中での特別支援教育のコーディネーターの指名、あるいは一人一人の子供たちの障害に応じた指導を行うための個別の教育支援計画といったもの、そういうものを策定いたしまして、小中学校全体、学校教育全体の中で障害のある子供たちに対しての支援をしていこうということは進めているところでございます。
 
***** 1-18 *****
○神本美恵子君
 冒頭、立法者の方も、これは改正障害者基本法の枠内にあるものだ、その趣旨の下で作られるものだということをおっしゃいました。そのときの附帯決議で、この教育の部分については、分け隔てられることなくということと、それから、共に育ち学ぶ教育を受けることのできる環境整備を行うことというのを付けております。
 文部科学省は、是非とも、この発達障害者の、障害児の子供たちやあるいは従来の障害児の子供たちがともに学ぶことができる環境整備、それは冒頭私も経験から申し上げましたけれども、やはり学校の中で個別のニーズにこたえられるような人的配置がどうしても必要です、そのことの御努力を是非お願いしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
 
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 ***** 2-1 ***** 
○岡崎トミ子君
 続いて、民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。
 これまで制度の谷間にあった子供たちあるいは保護者、こうした人たちに対して行き届いた配慮がなされるようになる、そのことを強く望みます。そして、わがままだと決め付けられてしまったために適切な対応を受けることができなかったというような状況が続いてまいりました。育児が間違っているからだと言われて、決め付けられた保護者の皆さんたちに対しても理解と支援の輪が広がっていくということを私は強く希望しております。
 しかし、今も指摘されましたように、様々な心配される点が指摘されておりまして、特に運用には最大限の注意を払っていかなければならないと思います。殊に、今教師としての経験から神本先生がおっしゃっておりましたけれども、障害があるという理由でその子供たちだけに特別支援を行うという、そういうことになりますと、かえって学級の中で、あるいは学校全体の支援のバランスをなくしてしまう、崩してしまうというようなことを本の中でも示しているものがございました。
 同じように教師にかかわりを持ちたいという子供たちが一杯いるわけですから、教師がその子供たちだけにかかわるということに、対応の違いに不公平感を持つという子供も出てくると。そのときに、子供たち自身と、それから支援を必要としている子供たち、それから学校全体の在り方というのは、これはもう車の両輪だと、そうすると、子供たちが見違えるように生き生きとなったのだというような、今文科省がおっしゃったモデルケースでやっているところなんでしょうか、先生たちが一杯悩んで頑張っておられる結果としてそのようなことに書かれてあるものがございました。
 そこで、提案者に確認をしておきたいと思いますけれども、児童の権利条約の精神に立って、児童の権利の最善の利益を図らなければならないというこの精神ですね、それは子供たち自身にとっての最善であるんだということについて、まずこの必要性についてお伺いしておきたいと思います。
 
***** 2-2 ***** 
○衆議院議員(宇佐美登君) ○岡崎トミ子君 ○衆議院議員(宇佐美登君) ○岡崎トミ子君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○岡崎トミ子君
 そこでなんですけれども、今その発達障害をきちんと診断してくれるというお医者さんの数は全国で二百人というふうに聞いているんですけれども、子供十万人当たりの児童精神科医、その数は、九六年の調査ですけれども、スウェーデンでは十二・五人、スイスでは十二人に対して日本は〇・三五人しかいないという、こういう状況なんですね。
 現在の制度では、子供にかかわる医療というのはすべて高収入につながっていかないということのために、小児科自体が大変少ない状況にあるし、減りつつあるというふうにも聞いていて、大変厳しい状況の中で働かれているわけなんですけれども、けがとか病気とかレントゲンとか、そういう場合の検査とか薬の処方は割と短時間で病院の利益に結び付けることができるんですが、この発達障害の子供たちの診察に当たっては、お医者さんのほかに臨床心理士が必要だったり、多くのスタッフが必要になってくる。
 そういう中で、お医者さんだけではない判断というのがすごく大事なんですが、そこの充実がまちまちだし、障害でも、その人、子供、それぞれによって千差万別なために、今度は家族に対するカウンセリングもきちんとしていかなきゃいけないし、慎重な診療が必要だし、民間の病院の中では現在の保険制度では大変厳しい状況だなというふうに思っているんですけれども、こういう状況で、児童精神科として自分はやっていきたいという、そういう学生が、専門医ですか、そういう人たちが増えるということがあり得るのかなというふうに思いますし、発達障害者、特に子供の発達障害に対する具体的な施策の検討ということについてはどのようなことをお考えになっていらっしゃるのか、伺っておきたいと思います。
 
***** 2-8 ***** 
○政府参考人(塩田幸雄君)
 御指摘ありましたように、我が国では、発達障害など、子供あるいはその親の心の問題に対応できる専門的な知識あるいは技能を持つ児童精神科医、あるいは小児科医が極めて少ない現状にあるのはおっしゃるとおりでございまして、そういった専門の人材の確保を図るということが重要であると考えております。この法案がその一つの契機になればと期待し、またその法案の趣旨を生かせるよう、厚生労働省としても努力してまいりたいと思っております。
 そうした観点から、本年度内に検討会を設けまして、小児科及び児童精神科の領域における専門医の確保対策について具体的な検討を行いたいと思っております。また、平成十七年度の厚生労働科学研究におきまして、子供の心の問題に専門的に対応できる医師などの確保や育成に関する研究の実施、養成プログラムの開発などを行うことを予定しているところでございます。また、国立精神・神経センターなどにおきまして必要な専門家スタッフの研修にも努めてまいりたいと思っております。
 それから、診療報酬などでの配慮も今後必要だろうと思いますが、現行の保険点数におきましては、自閉症等の精神疾患を有する児童に対する計画的な治療の提供、外来診療におけるカウンセリングの評価が行われているところでありますけれども、この法案の成立の趣旨も受けまして、今後、発達障害等に対する診療報酬につきましても、中医協におきます議論を踏まえつつ、適切な評価に努めてまいりたいと考えております。
 今後、各般の対策を充実してまいりたいと考えております。
 
***** 2-9 ***** 
○岡崎トミ子君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○岡崎トミ子君 ○衆議院議員(宇佐美登君)
 平成十四年度からこの自閉症・発達障害支援センターの整備が進んでいるわけでございますけれども、現在十八都道府県十九か所、福岡県だけ今二か所あるんですけれども、この現状を考えると、できる限り早期に四十七都道府県すべて、残り、ですから二十九の県があるわけでございますけれども、まずそういったところに配置していくことが重要であると思いますし、二千五百万円の予算については、参議院、衆議院、党派をすべて超えて、政府に対してこれを働き掛けていくしかないわけですので、是非一緒にやっていきたいですし、提案者としては望むところでございます。
 また、自閉症・発達障害支援センターについては、相談支援、療育支援、就労支援を担当している職員が配置されていますが、今後は、委員御指摘のように、職員の専門性が確保されるような研修などにより、その質の向上を図っていくべきだと考えています。  最後に、独走にならないようにというのは正にそのとおりであります。今後も発達障害者支援センターが発達障害児や保護者等のニーズにきっちりと対応していく、即した形で支援を行っていくよう、政府に対して、これもまた提案者ばかりではなく、皆様方と一緒になって働き掛けていきたいと思っております。
 最後に、天下りの問題を御指摘されていましたけれども、ここは本当に大変重要なところでございまして、専門性は有するけれども、といって簡単に天下りを認めていくべきものではございませんので、こういった行革の観点も必要でありますけれども、同時にしっかりとした、委員御指摘の親御さんたち、そして御本人たちのニーズに即したセンターの運営というものを働き掛けていきたいと思っています。
 
***** 2-13 ***** 
○岡崎トミ子君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○岡崎トミ子君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○岡崎トミ子君
 この発達障害者の自立及び社会参加に資するために支援を図っていくんだと、発達障害者の福祉の増進に寄与することがこの法案の目的だというふうにされているわけなんですが、この発達障害者の教育と訓練、そして仕事の面ですね、就労に向けた情報提供を行うだけではなくて、発達障害者を社会の一員として受け入れることができるように、社会そのものを変えていかなければならないと思います。
 そこで、社会全体がその理解を深めていく、差別をなくすために、まず学校、職場、地域社会の中で、その中でのその変化を促していって、そしてこういう子供たちが参加できるような条件整備が必要だというふうに思いますけれども、これは発達障害者にかかわらず、一般の人たちに対する、障害者一般に対する施策としても大変重要な点の一つだというふうに思っております。
 我が子のことが理解できないということで大変苦労されて苦しんで、周囲の人から発達障害を理解してもらえないという二つの苦しみがある中で、本人も家族も苦しんできたということがありますけれども、そのために、行き着くところ、大変残念なことには虐待に遭ってしまう、あるいは無理心中にもつながっているというような現状もありますので、保護者を孤立させないという意味でも、社会全体に対する啓発というのが大変重要になってくると思います。
 この点について、どうでしょうか、本人の訓練ではない、周りを変えていく、社会全体を変えていく、そのための啓発が重要だという点についてお伺いしておきたいと思います。
 
***** 2-18 ***** 
○政府参考人(塩田幸雄君) ○岡崎トミ子君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○岡崎トミ子君 ○政府参考人(金子順一君) ○岡崎トミ子君 ○衆議院議員(宇佐美登君) ○岡崎トミ子君 ○政府参考人(安藤隆春君) ○岡崎トミ子君 ○政府参考人(安藤隆春君) ○岡崎トミ子君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○岡崎トミ子君 ○黒岩宇洋君
 無所属の黒岩宇洋でございます。
 今回のこの発達障害者支援法、大変悩ましい法案だと思っております。
 今日も議論かなりされましたけれども、定義についてもこれだけ議論が活発だということは、なかなかあいまいな点もあると。やっぱりレッテル張りの中で差別の助長とか、こういった不安もございます。現に発達障害児と診断されて九歳で自殺された方という、こういう例もございます。しかし、片や、この発達障害者として、児として認められないばかりに今まで本当に苦しんでこられた御本人、そして親御さんの存在もございます。なかなか懐かない我が子を、どうして懐かないんだろうと悩みながらも虐待してしまうといった二次被害といったような例もございますので、やはりそういう意味では私は真の発達障害者の皆様、そしてそれを取り囲む皆様への支援になってほしいというその思いで幾つかの質問をしたいと思っております。
 まず、質問は、この六月にこの委員会でも障害者基本法の改正ということを大変活発に議論しました。一つの大きな争点は、この権利というものを明記しなければいけないという、この基本理念に盛り込んだわけですけれども、私、今回のこの発達障害者支援法を見る限り、若干その権利の明記の仕方が甘いのではないかと。十二条に権利擁護とございますが、これは差別等からの権利を擁護するという若干消極的なものでございまして、私は、発達障害者の皆さんが発達していく権利を支援するんだという、私、このくらい積極的な姿勢が求められると思っているんですが、提案者、この点についていかがでしょうか。
 
***** 3-2 ***** 
○衆議院議員(馳浩君) ○黒岩宇洋君 ○政府参考人(塩田幸雄君) ○黒岩宇洋君 ○政府参考人(金子順一君) ○黒岩宇洋君 ○政府参考人(金子順一君) ○黒岩宇洋君 ○政府参考人(金子順一君) ○黒岩宇洋君
 最後に問題提起して終わります。
 今日、神本委員のやり取りでもあったんですけれども、発達障害者児の皆さんが六%いるという、これ本当に数字の独り歩きなんですよね。
 文科省が平成十四年に行った四万人の調査、この質問項目というのを見て、私ちょっと驚いたんですね。これ、小学校一年生から中三までなんですけれども、例えば、大人びているという項目があるんですよ。最近の中学三年生、私たちから見れば相当大人びていますよ。これに丸が付きますと発達障害者、児だとなるわけですよ。そのほか、常識が乏しい。小学校一年生で私、常識にありふれている子はそんなにいないと思うんですよね。
 そのほか、例えばこれ驚いたんですけれども、他の子供は興味を持たないようなことに興味があり、自分だけの知識世界を持っている。これ私すばらしいことだと思うんですよ、個性があって。これが丸付けられると発達障害者の方に行くわけですよ。そのほか、私はもうこれ聞いて痛かったのは、例えば聞き漏らしがある。私もしょっちゅうありますし、そのほか、限られた量の作文や決まったパターンの文章しか書かないと。私今、質問文を書きながら、こう本当に胸が痛いですね、耳が痛い。
 だから、こういったものが背景となって六・三%が出て、それが六%として独り歩きする。私、このようなことは絶対に防いでいただきたい。
 今後、定義は政令で定めますんで、きっちりと客観的な医学的見地に基づいてこの定義をするということをこれ最後にお願いして、質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
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 ***** 4-1 ***** 
○近藤正道君
 無所属の近藤正道でございます。
 この法案の意義、目的、今日の審議を通しまして私も相当理解をさせていただいたところでございます。提案に至りました関係者の皆さんの御努力に本当に敬意を表したいというふうに思っています。
 幾つか質問を準備しておりましたけれども、ほぼ皆さんにもう質問をされましたし、とりわけ支援という中身につきましてはもう既に出ておりますので、私はこの法案の方向について評価をさせてもらうと、そのことを前提に、最後でありますので、私のやっぱりいまいち引っ掛かるところにつきまして、確認的な意味で質問をさしていただきたいと思っています。
 冒頭の神本委員の質問に対する福島先生の御答弁で、支援が大切なんだと、決め付けることが目的ではないんだということをおっしゃられました。本当に私もそうあってほしい。しかし一方で、定義がまだまだ、何となく分かったようで分からないところもあるし、今ほどの黒岩委員の最後の問題提起などを聞いていますと、私も若干ぐらつくところがあるわけでありますが。
 例えば東京都の教育委員会のホームページの中に、ここに持ってきておるんですが、これ私も昨日見ましたけれども、こういうふうに書いてあります。ADHD、注意欠陥多動性障害のところなんですが、こう書いてあります。「原因や生理学的な基礎については、脳の機能障害が推定されるという段階であって、現在のところ分かっていません。」と、こういうふうに書いてあります。また、いろんな私のところに送られてくるパンフレット、書物等を見ますと、アメリカの国立衛生研究所というところは、今ほどのADHDの原因に関する私たちの知識は依然としてその大部分が推定的なものにとどまっている、こういうふうに書いてあります。
 先ほど福島先生の方で、分かっていることと分かっていないこと、ここの識別、区別がありまして、私もなるほどなと、こういうふうに思いましたけれども、今現在、東京都がそういうホームページを現に掲出をしているということなどを見ますと、もう一度ここでやっぱり、きちっと駄目押し的に、医学的、科学的に大方のやっぱり整理、決着は付いているんだということを是非はっきりさせる必要が私はあるんではないかと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
 
***** 4-2 ***** 
○衆議院議員(福島豊君)
 先ほど神本先生の御質問にもお答えさしていただきましたが、この東京都教育委員会の文書のその読み方の問題というのが私はあると思います。機能障害だと、こういうふうに明確に言うためには、どこそこの機能がこう障害されていますねというところまで解明されないと、なかなかストレートには言えないということだと思います。
 ただ、様々な、どこが障害されているのかということについては諸説があります。その諸説はいまだ仮説であると、この指摘は多分正しいと思います。ただ、裏返して考えると、こうした様々な行動上の特性でありますとか、例えばコミュニケーション上の障害とか、こういうのが表れてくるのは、その人が例えば親の育て方がこうだったからこうなったんですよということではないと。この本法案で脳機能の障害であるということを条文上書いたのは、裏返して言うと、そういう後天的な育て方であるとかなんとかというようなことでそうなっているのではなくて、むしろその本来の脳の機能の障害、まあこれは特定をされるに至ってはおりませんけれども、傍証は様々に出てきておりますけれども、そういうものに由来するものであるからこそ、そうしたことに早く気付き、支援をすることが大切であると、そういう観点からこの定義のところではこのような表現をしたわけであります。
 
***** 4-3 ***** 
○近藤正道君 ○衆議院議員(馳浩君) ○近藤正道君 ○政府参考人(山中伸一君)
 現在、学習障害児の子供がほとんどが通常学級におりますので、その指導支援ということでモデル事業をやっております。そのモデル事業の中では、一つは各学校に特別支援教育コーディネーターというものを置きまして、その人が担任の教員、これと連携していろんな相談に当たる、あるいは保護者あるいは外部の方との調整に当たるということをやっております。
 また、学校全体として取り組むという意味で校内委員会というものを設置し、またその学校の外でございますけれども、これには専門家チームを作りまして、この方が、専門家に学校のコーディネーター等が相談に行く、あるいは巡回相談員という形で専門家の方が学校に来て指導をする、あるいは助言をするといった体制を整えております。
 また、それにプラスしまして、学校だけでなくて医療、福祉、労働関係、関係の機関が共同しました、連携するそういう協議会というふうなものも作りまして、そこにも協力していただくという体制を取っているところでございます。
 今は四十七の都道府県でモデル事業という形でこれを実施しておりますけれども、こういう体制を、学習障害児を抱える、が在学する学校につきましてはそういう体制を教育委員会あるいは関係機関といったところで整備してまいりたいというふうに考えております。
 
***** 4-7 ***** 
○近藤正道君 ○政府参考人(山中伸一君)
 現在、先生も御指摘のとおり、学習障害を持つ子供たちはそのほとんどが小中学校の通常学級に在籍しているところでございます。そういう子供たちに対して障害に応じた形で指導あるいは支援を行いたいということでございまして、そのためには、一人一人の子供たちの障害に応じたニーズ、こういうものを把握して、関係者あるいは関係機関、そういうところが連携した形での個別の教育支援計画というものを策定していきたいと考えております。
 この個別の教育支援計画というものを策定するというためには、保護者が非常に重要な役割を担っております。ですから、その支援計画を作るに当たりましては、保護者の理解あるいは協力が必要不可欠でございますし、またそういう計画を立てていくという中では、保護者の意見を十分に聞きながら、相談しながら作成していく、そういうことが必要であるというふうに考えております。
 
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○委員長(高嶋良充君)
 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 御苦労さまでした。答弁者の方は御退席ください。

 (※ 他の議題採決・・・記載省略)

 次に、発達障害者支援法案を議題とし、討論に入ります。──別に御意見もないようですから、直ちに採決に入ります。
 発達障害者支援法案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
 
○委員長(高嶋良充君)
 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、岡崎トミ子さんから発言を求められておりますので、これを許します。岡崎トミ子さん。
 
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○岡崎トミ子君
 私は、ただいま可決されました発達障害者支援法案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党の各派並びに各派に属しない議員黒岩宇洋君及び近藤正道君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
 
    発達障害者支援法案に対する附帯決議(案)
 
 政府は、本法の施行に当たり、障害者の個人の尊厳にふさわしい生活を保障される権利等を確認した障害者基本法第三条の基本的理念を踏まえ、次の事項の実現を期すべきである。
 一、発達障害の早期発見は、発達障害者に対する早期の発達支援に資するためのものであることに留意し、障害者福祉、医療・保健、保育・教育にかかわる関係者の間における発達障害に関する理解の促進と認識の共有を図ること。
 二、発達障害児に対する保育及び教育的支援と支援体制の整備に当たっては、発達障害児が障害のない児童・生徒とともに育ち学ぶことを基本としつつ、発達障害児及びその保護者の意思とニーズを最大限尊重すること。
 三、発達障害者の就労を支援するための体制の整備を進めるに当たっては、障害者の就労の機会の確保に配意し、障害者の雇用の促進等に関する法律について、必要な見直しの検討に速やかに着手すること。
 四、発達障害者及びその家族に対する相談・助言体制を可及的速やかに拡充し、及び医療・保健、福祉、教育、就労その他の支援を行う専門的人材を早急に育成する必要性にかんがみ、予算措置を含む適切な措置を講じること。
 五、発達障害者に対する支援の実効性を確保するため、障害者基本計画についての必要な見直しを行うとともに、都道府県及び市町村が策定する障害者計画についても本法の趣旨が活かされるように、必要な助言等を行うこと。
 六、発達障害者に対する施策の在り方について、医学的知見や介助方法の向上等、国際的な動向等に十分留意し、常に見直しに努めること。
 七、包括的な障害者福祉法制及び施策の検討に当たっては、障害者の自己決定権及び発達の権利を含む権利・利益の尊重と侵害に対する迅速かつ効果的な救済、経済、社会、文化その他の分野における分け隔てのない参画の促進と自立に向けたきめ細かい支援、障害を理由とするあらゆる差別の排除と差別のない社会の実現を基本的視点として行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
 
○委員長(高嶋良充君)
 ただいま岡崎トミ子さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
 
○委員長(高嶋良充君)
 全会一致と認めます。よって、岡崎さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、尾辻厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。尾辻厚生労働大臣。
 
○国務大臣(尾辻秀久君)
 ただいま御決議のありました本法案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し努力してまいる所存であります。
 
○委員長(高嶋良充君)
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 
○委員長(高嶋良充君)
 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十七分散会
 
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